うつを発症しやすいタイプとは?~ 鬱(うつ)・躁鬱(そううつ)=双極性障害・適応障害・統合失調症など精神疾患による休職・退職や、引きこもりから復活した人の経験をお伝えするコラム「当事者目線」 ケースNo1・第1回 経歴と先天的な性格(前編)
はじめに
自然、農の力でメンタルヘルス(心の健康)を取り戻す・Regain(リゲイン)の萩原です。
メンタルヘルス不調は、誰にでも起こり得る問題です。
しかしメンタルヘルス不調を原因として引き起こされる精神障害や精神疾患は、多くの人にとってネガティブなイメージがあり、直面した当事者が自分の障害を受け入れることは困難です。
その結果、精神的につらい状況を抱え込み、誰にも相談できずに苦しむことになります。
このコラムでは、就労中に鬱(うつ)病や双極性障害、適応障害、統合失調症などの病気を発症し、そこから回復を果たした当事者の声をお届けします。
彼らの経験談が、同じよう状況に陥って悩んでいる方々の参考となり、助け合いの輪が広がることを願っています。
ケースNo1.Yさん:50歳男性。就業中に鬱(うつ)、躁鬱(そううつ)を発症。休職からの復職経験あり。
自己紹介と学歴
萩原:Yさん、コラム「当事者目線」にご協力いただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
Yさん:こちらこそ、よろしくお願いします。
萩原:まずは、Yさんの簡単な自己紹介をお願いします。
Yさん:承知しました。私は50歳の男性で、地元の小中学校を卒業後、日本でも有数の進学校に進学しました。勉学と部活動を両立し、国立大学に合格しました。
家庭環境と価値観
萩原:勉強が得意だったんですね。ご家庭も教育熱心だったのでしょうか?
Yさん:勉強しろ、と言われた記憶はないです。母は「女は外で働かず、家を守るもの」という価値観の家庭で育ちました。職歴はありませんが、頭脳明晰で、社会で活躍する機会を奪われたのでは?と不条理に感じたことが、勉強に対するモチベーションだったかもしれません。
大学生活とキャリア選択
萩原:大学ではどのような学生生活を送ったのですか?
Yさん:小説家になるのが夢で、勉強よりも小説執筆に熱心でした。塾講師のアルバイトもしていましたが、結局、就職先を決めないままに卒業しました。
萩原:難関大学を卒業後に就職しなかったのはどんな事情があったのでしょう?
Yさん:勉強内容に抵抗感を感じ、大学での専攻を活かして就活する意欲がわきませんでした。夢だった小説家の道は諦め、進学塾を起業しました(後編に続く)。
ディスクレーマー
・当事者のプライバシー保護のため、当事者の属性(基本情報)を一部変更しています。変更した内容はフィクションですが、障害に関することや当事者が感じたことについての記載は、事実及び、当事者からのヒアリングに基づくものです。
・執筆者は医師ではなく、医療行為や医療行為に関するアドバイスを提供するものではありません。
・症状に対する対処法は当事者の選択であり、他のケースに当てはまるとは限りません。
わたしたちRegainについて
Regainは、主に就労中のストレスにより心の健康を失った人が、野菜作りを通じて傷ついた心をいやし、本来の自分らしさを取り戻すサポートを行う団体です。
自然に触れて野菜を育てることで、傷ついた心をいやしていきながら、本当に自分がやりたいことや、働き方・生き方を見つめ直すきっかけになるような場所を作っていきます。
毎週、藤沢市葛原の畑で活動しています。お気軽に見学・体験(いずれも無料)にお越し下さい。申し込みは下記のWebサイトから。どうぞ、よろしくお願いします。